毒親に「あなたのためよ!」って言われちゃうと反論できない。
でも、毒親の言うことに100%納得できるわけでもないし…。
毒親に「〇〇しないで」って言ったら、「アンタが心配だからやるんだよ」って返された。
私は、親心がわからないワガママな子なのかな…。
毒親の、「あなたのため」攻撃に悩んでいる方のための記事です。
子供の前で「子供のため」という言葉を使う親は、ものすごく卑怯な親です。
私はそう考えています。
今日の記事は、毒親育ちはもちろん、これから子育てする方にもぜひご覧いただけたら嬉しいです。
「子供のため」と発言する毒親が卑怯な理由
毒親は、ほぼ100%
(厳しいかもしれないけど)あなたのためよ!
ひどいと思うかもしれないけど、あなたのためを思って言っているのよ!
という言葉を使うんじゃないかなと思います。
私も、親から「お前のためだ」と言われてモヤモヤしつつも、
まあ、私のためなら…。
それが「親」ってものだろうし…。
と一時的に納得し、それ以上反論できず、親の言うことに従うしかありませんでした。
しかし、実はこのとき毒親は、
子供のためって言えば、子供は納得せざるを得ない(=私に従う)だろう…!
私は子供のためを思って言っているんだから、多少厳しくなってもしかたないんだ!
と無意識に考え、自分のひどい発言や理不尽な命令を正当化していることが多いんです。
毒親の「子供のため」は、100%「自分のため」
子供のためを思って行動するなんて、まるで子供思いのすばらしい親であるかのように見えますが…。
「子供のため」という言葉には、親が子供にしかけていいとは思えない卑怯な罠が仕込まれています。
「あなたのため」という言葉は、その言葉を拒否した相手を必ず悪者にします。
だから、親の「子供のためを思って」という言葉を拒否したら、子供は「親の好意を踏みにじる親不孝な子」だと悪者扱いされるようになっています。
よって、毒親の「子供のため」という言葉は、子供の反論や拒否を完全に封じるために使われる、親にとって都合よすぎな言葉なんです。
だから、「子供のため」っていう毒親の言葉は、実は「自分のため」なのです。
相手の反論や拒否を封じるのは、まぎれもなく自分のための行為ですよね。
子供のいないところで「子供のためだから…」と言うならまだいいです。
でも、子供に面と向かって「あなたのため」と話す毒親の言葉は、子供に拒否させないための言葉にすぎないのでいっさい真に受けなくていいです。
もちろん、毒親に限らず、「あなたのため」なんていう人間の言葉は真剣に聞く必要なんてまったくありません。
「子供のため」という毒が子供をむしばむ
毒親に「アンタのためだ」と言われつづけた子供は、
親は、私のことを思って厳しくしているんだからしかたない…。
と本当に錯覚してしまい、自分が毒親からひどいことをされている事実にすら気がつけなくなります。
これを、刷りこみと言わずしてなんというんでしょう。笑
毒親は、いくら子供がイヤがろうと拒否しようと、子供の気持ちにはいっさい目を向けてくれない生き物です。
だから、いずれ子供側が折れて納得してしまうんですよね。
子供が親に望むたった1つのこと
もちろん、親が子供のためを思って行動するのは決して悪いことではありません。
目の前で「お前のためだ」と宣言するのが卑怯だ、ってだけの話です。
でも、子供が親に1番望んでいるのは、子供のためを思って何かしてくれることじゃないんです。
真の望みは、どんなときでも味方でいること
根本的に、子供が望む親というのはたった1つです。
子供がドン底に落ちないように立ち回る親ではなく、ドン底に落ちても味方でいてくれる親です。
たったこれだけです。
たとえ口に出せなくても、うまく表現できなくても、きっと子供たちが1番望んでいることはコレだと思います。
もちろん、全員が全員そうだとは言いません。
でも、こんな親を持てた子供が幸せになれるのは間違いないと思います。
口先だけの「味方」にならないで
ただし、口先だけ「味方」では、子供はよけいにつらくなります。
口先だけ味方の親を持った子供は、ヘタすると、ドン底に落ちてから立ち直るまで何十年もかかるかもしれません(一生立ち直れない可能性もあります)。
私の体験談ですが、私の両親も、
何があっても味方だからね。
といつも言っていました。
だから私も、昔は「両親は絶対的な味方だ」と信じていました。
でも、それはウソでした。
実際にドン底に落ちてみて、ようやくわかりました。
大学時代の私は、抑うつでベッドから起き上がることすらできず、病院にも学校にも行けなくなりました。
それでもなんとか自立しようと就活しましたが、満足に仕事がとれず、人生のドン底に落ちました。
父と母は、そんな私に「お前の味方だ」と言いつつも、冷たい目でこんな言葉を投げかけてきました。
ごめんね、ひどいこと言うね。
アンタの人生はハッキリ言ってヤバいよ。
私はアンタに○○という仕事をさせたい。
アンタの意志?そんなのもう関係ない。だってアンタは失敗したじゃない。
こうやって何もしてないアンタにお金をあげてる親にちゃんと感謝してる?
感謝してるならいいけど。
仕事がうまくいかなくても、せめて親の前では「充実してます!」って感じにふるまってよ。
キゲンがいいときは「味方だ」なんて言っても、なかなか立ち直れずにもどかしい思いをしたり、疲れて休んだりしている私を見ると、両親はこのような言葉をかけてきました。
もちろん私は、金銭面で親に感謝しなかったことはありませんし、その気持ちもハッキリと親に伝えています。
人一倍お金をかけさせた自覚もあります。
そんな私でも、これらが味方のセリフだとはどうしても思えませんでした。
1度だけ、
私は確かにダメな子かもしれないけど、そんなひどい言い方しないで。
とささやかに抵抗したことがありますが、どんな言葉もすべて、
ひどいって言うけど、アンタのためを思って言ってるんだからね。
の一言で片づけられてしまったんです。
当時の私は、まだ、「あなたのため」という言葉を理路整然と受け流せませんでした。
そんな私にできたことといえば、真夜中にベッドの中で声をおさえながら泣き、「親の気持ちもわからない私みたいなクズは死んだほうがいいんだ…」と絶望することだけでした。
自分に人間的・社会的な価値を見出せなくなっているとき、本来なら味方であるはずの親から叱咤や非難の言葉を浴びせられるのは、たとえ、自身や、自分の能力に非があったとしても、自殺を思い描くほどつらいのです。
毒親に「子供のため」と言われたら
毒親の「子供のため」という言葉が真実かどうかは関係ありません。
自分が「イヤだ!」「おかしい!」「モヤッとする…」と少しでも感じたのなら、それが自分のすべてで、それ以上に価値あるものはありません。
自分の気持ちを見失うと、毒親をはじめとした周囲の人からカンタンに支配されてしまいます。
もし、周りの人に
子供のためを思う親の気持ちを無視するなんて親不孝じゃない?
あなたのためなのよ!
人の善意を踏みにじるなんてひどい!
と批判されてどうしようもなくなったら、自分の気持ちを見失わないために、誰にも支配されないために、
とハッキリ宣言するのもアリだと思います。
もちろん、批判されないうちからこのように言うと角が立つ可能性大なので、あくまで「批判されて相手に従わされそうになったとき」の最終防衛策です。笑
そう宣言して相手に嫌われるか。角を立てず誰かに支配されるか。
どちらがいいかは自分しだいです。
相手がそこまで支配的じゃなかったり、面と向かって言うとどうしても面倒なことになったりする場合は、「まあ参考にしておきます」とだけ言って、心の中で「受け入れる気はない」と思っていればそれでいいのではないでしょうか。
まとめ:毒親に「子供のため」と言われても受け入れないで
毒親の「子供のため」という言葉は、子供の反論を完全に封殺するための卑怯な言葉なので受け入れなくてOKです。
なぜなら、「子供のため」といえば、その言葉を拒否した子供を必ず悪者にできるからです。
もし「子供のため」と言われたら、「私はその言葉を受け入れない」とハッキリ宣言するか、心の中で「受け入れる気はない」と強く思っておいてください。
「子供のため」という言葉を受け入れていると、毒親からカンタンに支配されてしまいます。
「子供のためだ」といわれたことを拒否しても、親不孝な子や、人の気持ちもわからない未熟者ではありませんので心配しないでください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
コメント
Annaさん このブログを作ってくださり、心から感謝致します。
旦那と母親が毒親で…(毒親という事に最近気付きました…)、色々毒親サイトを見ていて、こちらにたどり着きました。
どのサイトより分かりやすく優しく心に沁みました。 読むだけで癒されましたし、現実的にどうしたらいいのか…具体的な方法を教えて下さり、本当に感謝です。
自分は毒親からやっと離れる事ができましたが、毒親の旦那から子供達を守りたい。
その想いだけです。
これからもずっと訪問させて頂くと思います。
末長くどうぞ宜しくお願い致します。
コメントいただきありがとうございます。
当ブログ管理人のAnnaです。
もともとは自分の気持ちの整理のためにブログを立ち上げたとはいえ、
毒親に関わるすべての方に癒されてほしいという思いもあったので、
高橋さんのお言葉に感激しました。
高橋さんは、お母様のみならず旦那様も毒親なのですね。
本来好きになって結婚したはずの旦那様が毒親だったとお気づきになったときは、
とてもショックを受けられたのではないかと推察します。
私事ですが、私の場合は、母が
「どんなに子供にひどいことを言おうと夫が1番で、夫の考えは正しい。夫の言葉で傷つく子供が弱いだけ」
という思考回路に縛られていたので、
「幼くても誰も助けてくれない」というどうしようもない状況で苦しい思いをしました。
そのため、私の経験談からの意見で恐縮ですが、
お子様を守りたいという気持ちが強い高橋さんがいてくれるので、
高橋さんのお子様はきっと幸せだと思います。
どうかご無理をなさらずに、これからも少しずつ頑張ってください。
今後も緩やかですがブログを更新していきますので、こちらこそよろしくお願いいたします。
annaさん、はじめまして。まず始めに、このサイトのおかげで踏ん張る事ができました。ありがとうございます。
私は妻と4歳の娘がいます。親孝行の思いが強く、優しくしたいのですが、私の家庭にあまりにも踏み込んでくる場合は話し合うようにしています。が、毎回喧嘩になってしまいます。なぜだろう、なぜ話し合いすらまともにできないのだろう、と考え、annaさんの文章と同じような結論に辿り着きましたが、自分1人では確信が持てず、気持ちが揺らいで自分をひどく責めてしまってました。
長くなってしまうので割愛しますが、annaさんのサイトのおかげで本当に救われました。何度もすみませんが、ありがとうございます。今後も参考にさせて頂きます。失礼致しました。